プログラマーには将来性があるのか、10年後にも需要のある職業なのか気になる人もいるのではないでしょうか?
将来性が不安視されている一方で、人材不足とも言われています。
この記事では、プログラマーのこれからの需要やなぜ将来性が不安視されているのか、必要とされるプログラマーとはどんな人なのかを解説しています。
将来性のあるプログラマーになるためにはどうすれば良いかを確認しておきましょう。
目次
プログラマーは10年後でも需要があるのか
プログラマーは10年後でも需要があると予測されており、将来性のある職業です。
プログラマーの求人倍率や経済産業省の調査を参考に、プログラマーの将来性を確認しておきましょう。
IT業界の高い求人倍率
IT業界の求人倍率は非常に高く、プログラマーが需要のある職業であることが分かります。
dodaが2019年に発表している求人倍率では、プログラマーを含めたIT技術者の求人倍率は約8倍になっています。
つまり、一人のプログラマーを8社が取り合っているということであり、需要の高さを理解することができます。
IT人材のニーズが拡大
経済産業省の調査では2030年に向けてIT人材のニーズが拡大すると予測されています。
2016年に発表された「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」によれば、2030年には約59万人のIT技術者が不足するという、深刻な人材不足が懸念されています。
なぜプログラマーの仕事がなくなると言われているのか
IT人材のニーズが拡大し需要が高くなっているにもかかわらず、プログラマーの仕事がなくなると言われているのはなぜでしょうか?
それは、AIに対する期待とプログラムの自動化、オフショア開発の広がりが原因です。
AIがプログラマーの仕事を奪うと言われている
AIがこれからどのくらい進化して我々の仕事を奪うことになるのかは、誰にも分からないことです。
最近のIT業界の技術の進化は目を見張るものであるし、近い将来には人工知能が人間の知能を超えると考えている科学者もいます。
世界中に大企業がAIの研究に莫大な資金を投入していることからも、AIに対する期待の高さを想像することができます。
これからの10年・20年でAIがさらに進化したとしても、なんら不思議はないでしょう。
AIの進化により、我々が今している仕事の一部が不要になる可能性は十分考えられます。
そういう意味においては、AIがプログラマーの仕事を奪うというのもあながち間違いではないかもしれませんね。
ですが、我々の仕事自体が時代とともに変化していることも事実です。
AIの進化により職業がなくなるというより、仕事の内容が変化すると捉える方が自然なことなのかもしれません。
プログラムの自動化
プログラムの自動化により、以前のプログラマーの仕事が必要なくなっています。
AIの進化によりプログラムの自動化がより進めば、現在プログラマーが行っている仕事もなくなる可能性は十分考えられます。
20年前はブログを作ることは誰にでもできることではありませんでしたが、現在では専門知識が全くなくても自分のブログを持つことが簡単にできるようになっています。
もっと最近の話で言えば、HTML・CSSでコードを書くコーダーの需要は大きく低下しています。
技術の進化によりプログラマーの仕事の一部が必要なくなっていることは事実ですが、それを可能にしているのはプログラマーの存在があるからでもあります。
AIの進化でプログラムの自動化がより進むことはあるかもしれませんが、それはIT技術の進化が加速するだけのことであり、プログラマーの仕事がより高度な技術へとスライドすることになるでしょう。
つまり、プログラマーの仕事がなくなるとは考えられません。
オフショア開発の広がり
オフショア開発の広がりにより、日本国内のプログラマーの仕事が減る可能性はあります。
オフショア開発とは、プログラマーの仕事を人件費の安い海外へ外注することです。
人件費の安い国へ外注することでコストを抑えて開発することができるので、これからさらに広がっていくことが予想されています。
ただし、オフショア開発が利用されるようになった背景には、日本国内のIT技術者が少なかった経緯があります。
開発には高い技術が要求されるため、海外の優秀な技術者が必要とされたわけですね。
つまり、日本国内のIT技術者が少ないことが問題であって、オフショア開発の広がりによって日本のプログラマーの需要が減るということではありません。
優秀なプログラマーは需要があるということになります。
将来性のあるプログラマーになるために必要なこと
プログラマーの仕事がなくなるわけではないと言っても、今と同じことしかできないプログラマーは必要とされなくなることは予想されます。
将来性のあるプログラマーになるためには、以下のようなことを意識しておく必要があります。
- プログラミング言語のトレンド
- 高い技術力
- コミュニケーション能力
- 課題解決能力
- マネジメント能力
具体的にどのようなことを意識する必要があるのかを解説します。
プログラミング言語のトレンド
プログラミング言語のトレンドは毎年のように変化しているので、最新の技術を身に着ける努力が必要になります。
過去の人気プログラミング言語の推移を確認してみましょう。
2010年 | 2015年 | 2019年 | |
1位 | Java | Java | Python |
2位 | JavaScript | JavaScript | JavaScript |
3位 | PHP | Python | Java |
4位 | C++ | PHP | C# |
5位 | C | C# | PHP |
2010年には1位だったjavaは2019年には3位になり、2010年に6位だったPythonは2019年に1位になっています。
プログラミング言語は一つの言語だけできれば良いわけではないですし、その年のトレンドになっている言語が使えることを求められます。
プログラマーにとっては、どの言語が使えるかが収入にも直結することにもなるので、常に学習する必要があります。
高い技術力・問題解決能力
プログラミングが小学生の必須科目になったように、昔とくらべると一部の人にしか理解できない技術ではではなくなりつつあります。
プログラミングを学習する敷居が低くなっている分、誰にでもできるような仕事の需要は低下していくでしょう。
将来性のあるプログラマーになるためには、常に最新技術に対して関心を持ち、人より高い技術力を維持する必要があります。
プログラミングの仕事は、決まった作業だけをすれば良いわけではありません。
ほとんどの場合において想定外の問題が発生するので、問題を解決する方法を考えることが必要になります。
決まった作業であれば事前に学習して技術を身に着けることができますが、解決しなければならない問題というのは仕事を始めてからでないと分かりません。
問題に直面した時に、どうやって解決すれば良いのかを自分で考えて必要な情報や技術を探すことが重要です。
コミュニケーション・マネジメントスキル
これからAIが進化したとしても、替えが利かないと言われているのがコミュニケーションスキルです。
プログラミングは一人だけでするわけではなく、複数のIT技術者とチームを組んで仕事をすることが多いです。
プロジェクトにおいて、コミュニケーションスキルは、仕事をスムーズに進めるために重視されています。
フリーランスのプログラマーであれば、仕事を獲得する場合やクライアントと細かいやりとりをする場合でもコミュニケーションスキルが必要です。
プログラミングは一定の期間に成果を出すことを求められるので、効率よく業務を進める必要があります。
チームを組んでいる複数のIT技術者を効果的に活用するためには、マネジメントスキルが必要です。
マネジメントまでできるプログラマーは貴重な存在となっているので、将来性のあるプログラマーを目指すのであればマネジメントスキルを身に着けておくことも視野にいれておきましょう。
将来性のあるプログラマーになるためのキャリアパス
将来性のあるプログラマーを目指すのであれば、キャリアアップすることも視野に入れておく必要があります。
プログラマーにはどのようなキャリアがあるのか、求められるスキルはどういったものかを解説します。
スペシャリストプログラマー
スペシャリストプログラマーは、ひとつの分野に特化した専門性の高いプログラマーです。
将来性を考えるのであれば、需要がある分野に特化することが重要になります。
今後需要が高まると考えられている分野は以下のようになります。
- AI
- セキュリティ
- ビッグデータ
- IoT
フルスタックエンジニア
フルスタックエンジニアとは、幅広いプログラミング言語を扱うことができるプログラマーです。
以下のようなスキルを身に着けることも重要となります。
- ネットワーク
- データベース
- デザイン
- サーバー
プロジェクトマネージャー
プロジェクトマネージャーとは、プロジェクト全体を統括する責任者です。
幅広いスキルが求められているので人材不足であり、需要が高くなっています。
特に以下のようなスキルが必要になります。
- 高い技術力
- コミュニケーションスキル
- マネジメントスキル
- リーダシップ
AIエンジニア
AIエンジニアとは、AIの開発にかかわる技術者になります。
AIに対する期待の高まりとともに、AIエンジニアの需要も高くなっています。
AIエンジニアに求められるスキルは以下のようになります。
- 数学的知識
- データベース運用
- ビッグデータ解析
- 機械学習
まとめ
この記事では、プログラマーの需要・将来性を解説しています。
10年後にもプログラマーには需要があるのか、なぜプログラマーの仕事がなくなると言われているのか、将来性のあるプログラマーになるにはどうすればよいのかを確認しておきましょう。
これからプログラマーを目指す人でも、将来に不安を持たずにプログラミングの学習を始めることができるようになります。